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おくりびと

評判の良い「おくりびと」を見てきました。

遺体を棺に収める仕事「納棺師」に就いた男性を通じて、人の死と生や親子の愛情について考えさせてくれる映画です。

「納棺師」という職業を取り上げた題材の良さは感じますが、シナリオがちょっと安易すぎる気がしました。
永久の別れのシーンが何度も出てくるので、自分の経験がフラッシュバックして涙腺が緩むので、見終わった時には「良かった~」って思いましたが、帰りの電車で思い返していると、「う~ん」って思うようになりました。

先の展開が読めすぎるのです。ラストでの父親と再開するんだろうとも思いましたし、石がキーアイテムとなることも予想通りって感じでした。

でも良い所も結構あった映画だと思います。

大悟(本木雅弘)が初仕事で人間の死を目の前にした後に、生を感じたくて美香(広末涼子)を激しく抱くシーンや、社長(山崎努)に退社の意思を伝えに来た大悟(本木雅弘)に「死ぬ覚悟がなければ食べないといけない、同じ食べるならおいしい方が良い」と、白子の素焼きを食べるシーンは、人間の本能がうまく表現されていると思いました。

それに遺体を前にした「納棺師」の動きは芸術のようにきれいだと思いましたね。

この映画のレビューを見ていると、『納棺師と言う職業が「忌み嫌われる職業」と扱われている事が理解できない』という内容を見かけました。
映画を見ればそう思いますし、優等生的な発言をすれば「職業に貴賎はない」と言うことですが、私は自分の夫や子供がそのような仕事に就くとすれば反対する気がします。
そう思う私はおかしいでしょうか?

シナリオが納得できない点がありますが、普段は意識しない、もしくは避けている「死」を意識させてくれる佳作だと思います。

最近、気分的に映画を見る気が起きなくて、3ヶ月ぶりの映画だったんだけど、やっぱり映画館で2時間あまり、いつもとは違う人生を感じる事ができる映画って素敵やなと思いました。
もっとたくさん映画を見ようと思いました。

↓芸術的な納棺師の仕事ぶり
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覚書:
映画題名:おくりびと
映画監督:滝田洋二郎
映画俳優:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、笹野高史
映画鑑賞日:2008/11/28(2008#19)
映画鑑賞場所:アポロシネマ8

解説:
ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”となった男が、仕事を通して触れた人間模様や上司の影響を受けながら成長していく姿を描いた感動作。監督には『壬生義士伝』の滝田洋二郎があたり、人気放送作家の小山薫堂が初の映画脚本に挑戦。一見近寄りがたい職業、納棺師に焦点を当て、重くなりがちなテーマを軽快なタッチでつづる。キャストには本木雅弘、広末涼子、山崎努ら実力派がそろい、主演の本木がみせる見事な納棺技術に注目。

あらすじ:
楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめ、故郷の山形に帰ってきた大悟(本木雅弘)は好条件の求人広告を見つける。面接に向かうと社長の佐々木(山崎努)に即採用されるが、業務内容は遺体を棺に収める仕事。当初は戸惑っていた大悟だったが、さまざまな境遇の別れと向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだしてゆく。